21歳のトウシンダイ

 ReoNa colerlessツアー、ならびにONE-MAN Live“Birth 2019”お疲れさまでした。colerlessツアーは大阪、仙台、(名古屋)に参加しました。色々な場所でお歌を受け取れた一ヶ月とても充実しました。やっぱりいちばん印象に残った今回のBirthを取り上げようと思います。

 

セットリストがまずこちらになります。

 

ツアーからの変更点として一番大きな点は『Till the End』の追加ですが、逆に全く変更のなかった点は

M12からの『ピルグリム』→『Rea(s)oN』→『虹の彼方に』『トウシンダイ』

の4曲の流れだったんですよね、なのでこのあたりに焦点を絞ってみようと思います。

全楽曲に自分なりの解釈いれて自分はこういうふうにライブ中聴いてるよ~って感じで

書いたので、共感する~とか、それは違うんじゃない?こういう解釈はどう?などありましたらコメントいただけるとブログの励みになりますのでよろしくおねがいします。 

 

 

M1『怪物の詩』

ReoNaがずっと歌ってきた歌。

僕らはいつだって怪物だ、誰かに愛されたくて愛されてたくて仕方がない。

1人でもいいって言ったってふとした時に誰か、誰か、誰か

そういう感情が出る時がある。

大勢に認められて、親からも愛されて、友達もいるのに、なぜか誰かから認められたくなる。

最初は手にすくっただけの愛でよかったのに、コップを求め、バケツを求めてしまう

愛を求める怪物。

そんな僕たちを謳った歌だと思う。

 

M2『forget-me-not』

もし、なにか大きな壁にぶち当たったときに、心が折れてしまいそうなときに逃げてもいい、そのあなたが逃げた一歩が、足跡が誰かが歩くための道に変わるなら

その一歩も悪くはないだろう。

MCほぼまんまかもしれないけど、ほんとにそういうことなんだよ。

あなたが歩いてくれた後ろ向きの一歩が誰かの前身のための一歩になることもある。

 

M3『ヒカリ』

ツアー通して成長した歌。”方舟”、”運んで”とかをファンで言うようになった

沙羅双樹って仏教用語だと生命の木とか、カノープスって南極老人星って言われてて見ると長寿になるって言われてるとか

ノアの方舟をモチーフにしてるのかなって思ってます。

 

M4『step,step』

 M.ムソルグスキー組曲展覧会の絵」の冒頭 プロムナードっていう曲名が元になってる歌。プロムナードはフランス語で散歩。ステップを踏むという単語の「step」だし、さらにいうなら step by step で一歩一歩前にみたいな意味も含めてるんじゃないかなって思ってます。

 

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 (原曲23秒から。約38分通して何回か色々なパターンで出てくるから、美術館で絵を眺めているところを想像しながら聴いてみてください)

 

特殊イントロで、始まるこの歌。開幕スローで入るアカペラがほんとにきれい。

唯一?って言っていいかもしれないReoNaの明るい歌。

フランス語へのこだわりが強くて

サボタージュデラシネ、エトワール、

3つ入れてくる。聴いてて楽しい気分になる歌。

 

M5『おやすみの詩』

おやすみなさい、から始まるこの歌。

今もすごい好きな歌の一つだけど、学生のころ大人が鬱陶しく思えた頃に出会っていたら、きっともっと刺さっていたんだろうなと思える。

アイデンティティを探すためにひたすら模索して模索して、大人は周りは合わせろよって言うけどそこにもどかしさを感じてしまって、でもなにもできなくてベッドの上でひたすら考え続ける、そんな歌。

M6『Independence』

アニメGGOの戦闘中に流れる歌。

1Aと2Aのテンポがちょっと違くて2Aは「タタンタタン」ってリズム刻む感じなのね、それが銃撃戦のバースト銃みたいな心地よさなんだよ(伝わるかな)その微妙な違いが何度も聞き返したくなる要素を含んでる。

ReoNa自身アンセム曲がそこまで得意ではないとは言ってる割にけっこうステージで動くからReoNaの静と動の「動」の貴重な部分を見れるそんな歌。

M7『Let it die』

デビュー前のことを知る人ぞ知るって曲。ツアー通して聴いてはいるけれどもデビュー後からしか知らない僕にはどうしようもない。歌詞もわからない、音源を、音源をください…。

M8『Dancer in the discord』

今度はイタリア語がいっぱい。アジアート、

 自分何故かずっと「Dance in the discord」だと思ってたらしいね。

 

”指板を滑る指は 涙より雄弁”
”また 音にして紡ぐだけ”

”愛憎も絶望も 五線譜の上”
”届けと 愛を乞う discord”

 

自分の感情をどうにか音楽に乗せようと、もがいてる感じ、そんな歌。

 

M9『葬送の儀』

これは買って同梱されてる小説を読んでほしい、ちょっと値段は張るけどね。

音楽的に話をするなら

これは『stand by me』のReoNa的な解釈なんじゃないかって。

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故郷とか、自分の帰るべき場所とか、いろいろなシーンで帰りたくなるシーンが有って。でも簡単には帰れなくて、そういうときに前に進むための時に聴く、そんな歌。

 

M10『カナリア

入りは失恋ソングに聞こえるんだけどだんだん

「失恋ソングだけではないのか?」って思わせてくれる曲。

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はじめて聴いたときにパって浮かんだのはこの曲だった、ギターと歌、ピアノと歌っていうのもあってなんかなんだろ歌詞もモヤモヤするのよね、聴いてて辛い。

でもなんか定期的に聴きたくなってしまう、そんな歌。

M11『Bad Day』(cover)

 

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歌に入る前に

「いろいろあった1年だった、何してもツイてないときってあるよね。」

というMCからこの曲。内容的にすごいReoNaっぽい歌。6月にはこれの原曲を歌ってるダニエルパウターさんとコラボしたのが記憶には新しいかな。

 

www.sonymusic.co.jp

 

この歌聴いてから

J-POPはやたらと頑張れ、fight、立ち止まるな!っていうけど

洋楽はもしかして意外に立ち止まることは悪いことじゃないっていう曲多いのかなって調べる一つにもなって、いいなと思えた。出会いに感謝してる一曲です。

 

そしてながながと語りたかった4曲。

この四曲ってReoNa自身の活動の流れも曲名に現れているようにみえて

 

M12『ピルグリム

”異邦者”

このピルグリムって単語は巡礼者っていう意味もあるんだけど、自分はそっちから取ってきたというよりは

ピルグリム・ファーザーズのほうが頭にパって先に浮かんだんですよね。

移住者というか、開拓者というか

はじめてReoNaに出会ったときにアニソン界の新たな開拓者、っていう感じが自分はしました。

それでもReoNaは「目標はアニソンシンガー。そうやって発言することすら許されてないんじゃないかなって、思っていた。」

そんなMCを残してます。

 

M13『Rea(s)oN』

目標にしていいんだよ、ここで歌っていいんだよ。

ReoNaがアニソンシンガーとしてはじめて歌った歌。

ここに生きるReason、それは歌なんだろうなって思わせてくれる大事な歌。

 

「ELZA」に収録されているアルバム曲目が

1曲目が『ピルグリム

最後の7曲目がこの『Rea(s)oN』っていう構成が自分はとても好きです。

 

M14『虹の彼方に』

虹の色は7色。一般的に赤・橙・黄・緑・青・藍・紫とされています。

これが次のトウシンダイへのブラフになるんですよ。

ここでついにステージの頭上にあったバースデーケーキにろうそくの光が灯った気がします。

 

”何も見えない 聞こえもしない
物言わない案山子(かかし)のままいられたら
この疼きも 何もかも 知らずに済んだはずなのに”

 

何かを知る、出会う、ということは

知ってしまう、別れる辛さも同時に背負うということ

そんな、当たり前だけど意識しないことに気づかせてくれるそんな歌。

 

 M15『トウシンダイ』

”今日は記念日 ただ何でもない日 2つめの誕生日 お祝いをするの”

 

2つ目の誕生日ってなんなんだろう??

 

人は誕生日を一つしか持たないし、持ちようがない。年齢を倍で加速させることはできない。

 

そうするともう1人、自分を生み出さないといけない

 

それはなんだろうか。もちろん身体的な誕生日ではない。

 

おそらく精神的な誕生日だろう

 

ありのままの自分を出すための歌。

 

どうしてこの歌のときに頭上の灯ったバースデーケーキは色を持たなかったんだろう。

 

ありのままのトウシンダイのReoNaとして0歳としての自分

 

来年は自分の色が灯っているといいね。

 

でも、自分色ってわからないからやっぱり無色のほうがいいのかな。

 

(無色で思い出したけどSACRA MUSICの偉大な先輩LiSAのはじめてのオリジナルアルバム「Letters to U」の最後の曲は『無色透明』って曲だったんだよね。なんにも関係ないけど。)

 

M16『Lotus』

はじめて聴いたときは

「いや、そこまで病んでる方向性で行くのか?』って思ってしまった曲

 

この手首 切り刻んで
値段のつかないバーコードを書いた

リストカット

だしね

でも歌詞のもとになる手紙を作詞家のハヤシケイさんに送ったってきいたときに、これが実体験ならそれを否定することは人の否定なのでおこがましいよなって思って改めて聴き直した曲。

Lotusは蓮華の花です。蓮華は仏教的に

泥水の中から美しい花を咲かせる姿から仏の慈悲の象徴とされてる。

 

ってことは

最初の歌詞は泥の中にいた自分ってことになる

歩み続ける人生、その過程で

”ほんの少し背丈が伸びたり
あの頃より髪が伸びたり
手首の皺は今でも残るけど
破り捨てた絵本のページの
続きを思い描いてみたり
少しだけここにいてもいいと思えたよ”

 

そんな歌。

M17『決意の朝に』(cover)

洋楽的J-POP、ここでこのBad dayが更に光るのよね。

原曲もめちゃくちゃ好きだし、ブレイブストーリーもほんとに好きだからカバーで入れてくれてほんとにうれしかったな。

アニメ面白いからぜひ見てください。

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(↑原曲Aqua Timezのライブ、素敵だなあ)

M18『SWEET HURT』

記念すべきReoNaデビュー1曲目。ここのMCでReoNaのオタクの一面が見れてちょっと驚いた人もいたんじゃないかな。

どのアーティストもそうだけど、やっぱり自分の曲を大事にする。当たり前だけどファンとしてはこれほど嬉しいことはないよ。

この曲はマジでアニメ(ハッピーシュガーライフ)見てほしい。しんどいとかつらいって恋愛だけじゃないよねって、そういう歌。

 

M19『ALONE』

音楽の美しさではじめて泣いた。

人は音楽で泣けるんだよ、歌詞とか思い出の曲とかじゃなくて。

ただ奏でる音色が綺麗すぎて、絶景をみて涙を流すようにただ涙が頬をつたった。

「ReoNaのライブにアンコールはない。

でも今日は誕生日なのでちょっと特別に…」

そんなMCから始まった、この曲。

ストリングス隊の登場。

ツアー中何度も欲しいと思った、ストリングス果たして完成形の『ALONE』は……

 

ライブにはこれがあるんだよな!!!!

 

イヤホンを通して聴く原曲じゃもう戻れない、とんでもない可能性が。

気がついたら泣いてた、あまりにも綺麗すぎて

ヴィヴァルディの四季がサビで入ってるしそらもうストリングス隊のマッチとは抜群なんですわ。

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音楽で泣くのは今後もうないかもしれない、そんな貴重な体験をさせてもらえた。

すごい好きな一曲が更に好きになりました。

 

M20『Till the End』

ハラショー、ブラボー、天晴れ

ReoNaがこの一年でどれだけ伸びたかっていう何よりの証明がこの曲だった。

自分の名義でデビューして1年、”1年”でこのSAO10周年の曲を任された。

LiSAも藍井エイル春奈るな戸松遥ASCAも楠ともりも、色んな人にこの歌を任される可能性があってそんな中で選ばれたのがReoNaだった。

アップテンポのいわゆる普通のアニソンを苦手としていた彼女が、SAOっていう巨大コンテンツの10周年を背負ってこのアンセムを歌い上げる。

 

これはほんとにすごいことなんだよ。

 

ライブは暗転からのコーラス隊の登場

 

ReoNa×バンド×ストリングス隊×コーラス隊

 

もう何も言うことがなかった。最高だ。

すべての音が調和して、混ざり合い、音楽となり、自分の耳を通り、脳に達する。

これが絶頂だろ。

この1年で何よりも気持ちいい6分だった。

 

ありがとうReoNa、コンサートツアーも音楽受け取りに行きます。

 

じゃあな!